以前、行政区画の変更と登記名義人住所変更登記に関する内容を書きました。
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2009年5月20日

これに関しては結論が出たことも書きました。
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2011年1月28日

で、今回取り上げるのは、登記記録上、住所がA地で登記されている場合に、B地に住所移転後、行政区画の変更により、住所がB'地となった場合(地番の変更はナシ)です。
具体的に書くと、A市○○町123番地(A地)からB市××町456番地(B地)に住所移転した後に、B市が区制施行をしたため、住所がB市△△区××町456番地(B'地)となるケースですね。

これに関しては、以前からの民事局長回答がありました。

住所移転及び行政区画変更による登記名義人の表示の変更登記を1件の申請書でする場合の登録免許税 

登記名義人が住所移転の登記をしない間に行政区画のみの変更があった場合において、その登記名義人の表示の変更登記を1件の申請書でする場合には、登録免許税法第5条第5号の規定は適用されない。
(昭48.11.1、民三第8,187号民事局長回答)

つまり、A地からB地に住所移転をした日付で、「平成○年○月○日住所移転」「変更後の事項 B'地」と登記をし、登録免許税法第5条第5号の適用はなく、登録免許税を納付する取り扱いでした。

しかし、平成22年に民事局民事二課長通知がありました。

行政区画の変更に伴う登記名義人等の住所の変更に係る登記事務の取扱い

1 登記名義人の住所の変更の登記について
(1) 登記名義人が登記記録に記録された住所から他の住所に移転した後、当該移転後の住所について区制施行などの地番変更を伴わない行政区画の変更が行われた場合の登記名義人の住所の変更の登記を一の申請でするときは、その登記原因を「平成○○年○○月○○日住所移転、平成○○年○○月○○日区制施行」とすることで差し支えない。
(2) (1)の場合、当該登記の申請の添付情報として、当該行政区画の変更に係る市区町村長等の証明書(登録免許税法施行規則第1条第1項第2号)が提供されたときは、登録免許税法第5条第5号の規定により登録免許税は非課税となる。
2 共同根抵当権の追加設定をする場合の前の登記の債務者の住所の変更の登記について
 共同根抵当権の追加設定をする場合には、民法第398条の16の規定により「同一の債権の担保として」根抵当権を設定する必要があるため、追加設定する根抵当権の「極度額」、「被担保債権の範囲」及び「債務者」は、前の登記と同一の内容であることを要するが、前の登記の債務者の住所について、区制施行などの地番変更を伴わない行政区画の変更が行われた場合は、前の登記の債務者の変更の登記をすることなく、追加設定の登記をすることができる。
(平22.11.1、民二第2,759号民事局民事第二課長通知)

つまり、A地からB地に住所移転をした日付と、B地がB'地になった日を併記し、「平成○○年○○月○○日住所移転、平成○○年○○月○○日区制施行」「変更後の事項 B'地」と登記をすることになります。
またこの場合、証明書を提供した場合には、登録免許税法第5条第5号の適用があり、非課税となります。

結局、この取り扱いは、新不動産登記法になってから「みなし規定」の置かれている場所が変わったからなんですよね。
ホント、登記名義人住所変更登記は一番気を遣う登記かもしれません。