早いもので、今年も2月が終わり3月になりました。
年度末の月になるので、今月もバタバタしそうです。

さて、ここのところ「オンライン連件」で登記申請をすることが多くなりました。
多いケースだと「所有権登記名義人住所変更」「抵当権抹消」「所有権移転」までをA司法書士が登記申請し、「抵当権設定」をB司法書士が登記申請するケースが多いのではないでしょうか?
つまりAが不動産業者指定で、Bが金融機関指定の司法書士ってことですね。

これに関する先例は平成20年6月20日法務省民⼆第1737号です。
先例

先ほども書いたように、この登記申請方式を「オンライン連件」と言っています。
しかし、上記先例の冒頭に「いわゆる連件によらない方法により」と記載されています。
つまり、この登記申請方式は「連件」では無いんです。

あくまで「電子申請における不動産登記規則第67条に規定される登記識別情報の提供の省略の可否について」に関する先例でしかありません。

(登記識別情報の提供の省略)
第六十七条 同一の不動産について二以上の権利に関する登記の申請がされた場合(当該二以上の権利に関する登記の前後を明らかにして同時に申請がされた場合に限る。)において、前の登記によって登記名義人となる者が、後の登記の登記義務者となるときは、当該後の登記の申請情報と併せて提供すべき登記識別情報は、当該後の登記の申請情報と併せて提供されたものとみなす。

この先例で認められているのは、連件のような扱いをして、前件で通知された登記識別情報を後件で提供されたものとみなして差し⽀えないと言うことだけです。

つまり、その他の前件の添付情報に関しては、後件には援用できません。
例えば、A司法書士が所有権移転登記に添付した住宅用家屋証明書を、B司法書士の抵当権設定登記に「前件添付」として援用することはできないと言うことになります。

そんなわけですので「抵当権抹消」をA司法書士が登記申請し、「所有権移転」をB司法書士が登記申請するケースは、そもそもこの先例の対象ではありません。