今週は過ごしやすい1週間になりそうです。
あ、こっちのブログを書くのは本年度初回になりますね。
もう少ししたら商業登記ネタも書くと思います。
さて今日は遺贈と相続が絡む案件のことでも。
今まで経験したことが無かった内容の登記申請となりました。
登場人物は簡略化します。
被相続人A・相続人B・受遺者C。
登記対象不動産はA名義の土地と建物です。
今回、Aの公正証書遺言の内容ですが「遺言者は、その所有する全財産の4分の1を包括してCに遺贈する。」と言うものでした。
まず、民法の規定ですね。
あ、こっちのブログを書くのは本年度初回になりますね。
もう少ししたら商業登記ネタも書くと思います。
さて今日は遺贈と相続が絡む案件のことでも。
今まで経験したことが無かった内容の登記申請となりました。
登場人物は簡略化します。
被相続人A・相続人B・受遺者C。
登記対象不動産はA名義の土地と建物です。
今回、Aの公正証書遺言の内容ですが「遺言者は、その所有する全財産の4分の1を包括してCに遺贈する。」と言うものでした。
まず、民法の規定ですね。
(包括受遺者の権利義務)
第990条 包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。
となっています。
そこで、BとCが遺産分割協議をして、A名義の土地と建物はBが単独で取得をすることになりました。
では、現状A名義となっている土地と建物を、相続を原因としてBに所有権移転登記をすることができるか?と言う問題があります。
結論として、直接AからBへの相続を原因とする所有権移転登記はできませんね。
※登記研究571号75ページ【カウンター相談】(60)遺贈・遺産分割協議による所有権移転の登記
※新日本法規「事例式不動産登記申請マニュアル」1117ページ
今回の事例の場合だと、まず1件目で「遺贈」を原因として「所有権一部移転 持分4分の1 C」の登記をする必要があります。
2件目で「相続」を原因として「A持分全部移転 持分4分の3 B」の登記をします。
そして、最後に3件目で「遺産分割」を原因として「C持分全部移転 持分4分の1 B」の登記をすることにより、土地と建物の名義がB単独となります。
なかなか一般の方に上記の流れを説明しても理解いただけない部分もあります。
「何で自分(B)名義に直接できないんだ!」などと言われそうですが、丁寧に説明をして理解をしていただくしかないですよね。
ちなみに、1件目と2件目の順番は司法書士試験の論点にもなる部分なので、今さら説明の必要も無いと思いますが、念のため。
となっています。
そこで、BとCが遺産分割協議をして、A名義の土地と建物はBが単独で取得をすることになりました。
では、現状A名義となっている土地と建物を、相続を原因としてBに所有権移転登記をすることができるか?と言う問題があります。
結論として、直接AからBへの相続を原因とする所有権移転登記はできませんね。
※登記研究571号75ページ【カウンター相談】(60)遺贈・遺産分割協議による所有権移転の登記
※新日本法規「事例式不動産登記申請マニュアル」1117ページ
今回の事例の場合だと、まず1件目で「遺贈」を原因として「所有権一部移転 持分4分の1 C」の登記をする必要があります。
2件目で「相続」を原因として「A持分全部移転 持分4分の3 B」の登記をします。
そして、最後に3件目で「遺産分割」を原因として「C持分全部移転 持分4分の1 B」の登記をすることにより、土地と建物の名義がB単独となります。
なかなか一般の方に上記の流れを説明しても理解いただけない部分もあります。
「何で自分(B)名義に直接できないんだ!」などと言われそうですが、丁寧に説明をして理解をしていただくしかないですよね。
ちなみに、1件目と2件目の順番は司法書士試験の論点にもなる部分なので、今さら説明の必要も無いと思いますが、念のため。
(登記研究523号 質疑応答)
○要旨 被相続人名義の不動産について、全財産の2分の1は相続人Aに相続させ、残りの2分の1はXに贈与する旨の遺言書を添付し、Aより所有権の2分の1につき相続を原因とする所有権の移転登記の申請があった場合には、受理すべきではない。
▽問 遺言公正証書に相続人Aに全財産の2分の1の財産を相続させ、残りの2分の1についてはXに贈与する旨の遺言がされた場合において、Xに対する遺贈の登記がされない間にこの遺言書を添付し、被相続人名義の不動産について、Aから所有権の2分の1の相続登記の申請があったときは受理されないと考えますが、いかがでしょうか。
◇答 御意見のとおりと考えます。